極上のシルク製品へ>>晩秋繭の出荷
お蚕さんがサナギになるために作る繭。
その糸の一本一本は
人の肌と同じ数十種類のアミノ酸でできていて
繭の中の温度や湿度を一定に保つチカラを
持っているのだそう。
シルクが心地よい理由はそこにあるんですね。
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JA愛媛たいきでは10月15日
晩秋(ばんしゅう)繭の荷受けが行われました。
1袋は約15㌔。
大切に抱え、トラックから移動する額に
汗が光ります。
生産者の瀧本さんが
繭の入った袋を開けてくださいました。
真っ白な美しい繭が、手からこぼれます。
「家族の苦労が詰まっているから
ここまでの運転もプレッシャーでした」と笑顔です。
お蚕さんを飼育する約1ヶ月間は
「お蚕さんファースト」。
新鮮な桑の葉を与え続け
温度、湿度、換気に
細心の注意を払わなければなりません。
近年は夏場以降も高温が続いているため
蚕舎(さんしゃ:蚕を飼育する場所)を
適正な温度に保つ工夫が必要です。
蚕がストレスなく過ごせるよう
「今まで以上に手を入れてあげること」が
来年度の目標と瀧本さんは話します。
出荷された繭は
高級布団や化粧品など
極上のシルク製品に生まれ変わります。
大洲市は幕末の頃から
養蚕・製糸の一大中心地として栄えていましたが
化学繊維の普及など時代の流れともに減少し
現在の養蚕農家は2戸のみ。
シルクの持つ「美しさ」は
養蚕の技術があってこそ…。
守り伝えたい大洲の大切な財産です。