札懸寺を訪ねて
弘法大師空海が修行のために四国を訪れ、そのゆかりの札所を総称して四国八十八か所といいます。JA愛媛たいき管内にも、これまで「たいき探訪記」で紹介した出石寺、十夜ヶ橋などが番外霊場とされており国道56号線を歩くお遍路さんを目にすることができます。今回は、番外霊場の1つである大洲市野佐来の札掛山札懸寺を訪れました。
札懸寺が弘法大師とどのような関係があったか調べてみると、この寺には、弘法大師が休まれたという松の木があったそうです。現在では、根本から切られて見ることはできませんが、この松の木のそばで、お遍路さんにお茶の接待をしていたそうです。また、他のガイドブックによると「弘法大師が松の枝に仏像を祀り、悪霊退散と五穀豊穣を祈祷してこの寺を開いた」という記述もあるようです。このような伝説が残ることから、敷地内には弘法大師像が立っており、四国八十八か所番外霊場とされています。
札懸寺の現在は、住職もおらず地域の方の協力で清掃作業等が行われながら保存されています。場所は、南久米小学校正門のすぐ横の道を登ってすぐ。宇和島から大洲に抜けるお遍路さんが立ち寄り、弘法大師空海の姿を思い浮かべているようです。
門には「四国霊場札掛」の字が見える
弘法大師とされる石像