喜多郡内子町大瀬 徳山 清さん
2014年01月08日
「これ”が”いいはあっても、これ”で”いい農業はない。」
最近ではチョコやチーズなど様々なタイプのケーキがありますが、やっぱり、あの真っ白なクリームの上にイチゴがのったケーキに目がいってしまいます。今回は、そんなケーキに欠かせないイチゴを栽培されている徳山清さんを訪ねました。
「毎年同じじゃないけん、勉強になる」
イチゴ栽培の大変なところをお聞きすると、「苗の作業が一番大変」だと話されました。イチゴは他の野菜と違い種苗業者で苗を買わず、農家自身が「挿し苗」という方法で苗づくりを行います。細目に手入れしないと病気が発生したり枯れたりするそうで、徳山さんのハウスでも、4年前に病気が発生し2/3ほどの苗が枯れたこともあったそうです。「苗の時にどれだけ手をかけてあげるかで、どんなイチゴができるか決まる」。また、より良いものを作るために、水のやり方や元肥(有機肥料)を少しずつ変えており、「毎年同じじゃないけん、良い時もあれば悪い時もある。でも、収量が上がったり良いものができると、何が良かったのかと嬉しくなるし、勉強にもなる。」と話されました。
徳山さんにとっての「農業の教科書」をお聞きすると、父や友人だと答えられました。一人ひとりのやり方が違うそうで、話を聞いたり して勉強しているそうです。また、味については子供たちが一番の先生だそうで、「子供はまずいものはまずいと素直に答えてくれるからね」と笑顔。取材中も子供たちからは「おいしいけどちょっと硬い」などの言葉が飛んできました。
「徳山さんの農業とは何か」
徳山さんに農業とは何かお聞きすると、「農業には終わりはない。終わりを見つけたらそこでやらなくなってしまう。これ”が”いいはあっても、これ”で”いい農業はない。だから自分に満足しないように日々勉強していく」と力強く答えていただきました。最後に、「うちらは安心・安全なイチゴしか作ってないけん、たいき産のイチゴを見つけたら食べてほしい」と話されました。
徳山さんのハウスでは紅ほっぺが栽培されています。12月中旬に1回目のピークを迎えるそうで、その時は子供たちも箱づくりなどを手伝ってくれるそうです。でも、写真を見るとやっぱり食べるほうがいいのかな。