繭>>大洲の大切な財産です。
お蚕さんがサナギになるために作る繭。
この透き通るような細かな糸一本一本は
人の肌と同じように数十種類のアミノ酸でできていて
サナギを守るために繭の中の温度や湿度を一定に保つチカラを持っているのだそう。
繭を紡いで作られるシルクが心地よい理由は
そこにあるんですね。
JA愛媛たいきでは
晩秋(ばんしゅう)繭の荷受けが行われました。
当JAでは、春、夏、初秋、そして今回の晩秋と
年4回、繭の荷受けを行っています。
袋の中には真っ白な繭。
良い糸がとれる繭をつくるためには
温度、湿度、換気に細心の注意をはらいながら
蚕を育てなければなりません。
養蚕歴60年と40年という大ベテランのお二人。
「いい繭になっとるよ」と自信の笑顔です。
大洲市は幕末の頃から
養蚕・製糸の一大中心地として栄えていました。
そして近隣の蚕糸業を取りまとめるべく「大洲商業銀行」が設立され
明治34年に完成した銀行の建物が、現在の「おおず赤煉瓦館」です。
玄関には今も、その看板が掲げられています。
平成3年に大洲市指定有形文化財に指定され
大洲市の観光に欠かせない場所になっています。
美しい赤煉瓦の擬洋風建築は
その当時、大変な注目を集めたといいます。
旺盛を極めた蚕糸業の象徴だったのでしょう。
現在の養蚕農家は2件。
赤煉瓦館とともに守り伝えたい大洲の大切な財産です。