今度は僕らが。>>大洲市青年農業者協議会
シュンシュンと湯気があがる。
セイロの中には、真っ白な新米の餅米。
熱々をひと口…
大きく頷いて石臼へうつし、慣れた手つきで杵を扱う。
11月10日、大洲農業高校「農業祭」の会場で
大洲市青年農業者協議会が「杵つき餅」の実演販売を行った。
恒例の販売だが、今年は特別な想いがある。
売上の一部を
10月の台風15号・19号で被災した千葉県へ義援金を送るためだ。
発起人は、同協議会会長の沖野順一さん。
千葉県の若手農業者が立ちあげたSNSを見て、支援を思い立った。
昨年7月の西日本豪雨では、同協議会メンバーの半数が被災している。
「あの時は僕らもたくさん支援してもらいました。その恩返しがしたくて。」
協議会のメンバーに相談したところ、全員が快く賛同してくれた。
準備したのは新米の餅米45㎏。
当日は地方祭等と重なったため、協議会OBにも参加をお願いした。
「後輩が頑張りよるけん」と笑顔で杵を振る先輩たち。
小さな子どもたちも手伝ってくれる。
世代を超えて思いを共有できたことも大きい。
販売しながら、ひとりひとりに支援のお願いをする。
「もっと早くに思いついたら、たくさん集まってたかもしれんと後悔もあります。
でも、こうした僕らの動きがきっかけになって、支援の輪が広がればいいなと」
餅は午前中で完売した。
募金箱、売上金の合計は 48,320円。
今度は僕らが―。
農業を担う同志への思いは
「ちばアグリネットワーク災害復興有志の会」に届けられる。